
どんな人と出会えば、幸せな結婚生活を送ることができるのだろうか。
これは、私が人生を通して問い続けてきたテーマであり、結婚紹介の仕事を続けながら考え続けてきたことでもあります。
一見すると簡単な問いのようですが、その答えは決して単純ではありません。
もしかすると、男女の出会いにまつわる、最も難しい問いなのかもしれません。
20代の頃は、話が合い、一緒にいて楽しく、旅行や食事を心から楽しめて、価値観が似ていれば、幸せな結婚生活を送れると思っていました。
ところが実際に結婚すると、それだけではないことに気づきます。
両家の家庭環境。
子育てに対する考え方。
家事や仕事をどう分担するかという価値観。
恋愛中には見えなかった相手の一面も、少しずつ見えてきます。
そして、20代の頃に思い描いていた理想の結婚相手と、本当に幸せになれる相手とは違うのだと感じ始めます。
外から見れば魅力的だった人も、一緒に暮らしてみると印象が変わることがあります。
30代、40代になると、夫婦には倦怠期が訪れることもあります。
ほかの異性が魅力的に見えることもあるでしょう。
相手の長所よりも短所ばかりが目につくようになり、夫婦の葛藤は深まります。
経済的な問題。
子どもの教育。
性格の違い。
さまざまな現実が重なり、
「なぜこの人と結婚したのだろう」
「本当にこのまま一緒に生きていけるのだろうか」
そんな思いが頭をよぎることもあります。
やがて50代になると、子どもは成長し、夫婦には愛情だけでなく、長い時間をともに過ごしてきた情が生まれます。
若い頃は、第一印象や外見、雰囲気に惹かれていたとしても、
50代になる頃には、相手を見る基準そのものが変わっていきます。
印象よりも生活力。
言葉よりも責任感。
外見よりも、人生をともに支え合える強さ。
そうしたものの価値が、少しずつ分かるようになります。
そして初めて、
「自分には、こういう人が合っていたのかもしれない」
そう思えるようになるのです。
60代になると、健康の大切さを実感します。
病気になったとき、そばにいてくれる人。
何も言わず支えてくれる人。
その存在だけで、どれほど心強いかを知ります。
その頃になってようやく、
人生で本当に大切な結婚相手とはどんな人なのかが見えてきます。
しかし、それは少し切ないことでもあります。
70代になると、
誠実で、
家庭を大切にし、
生活力があり、
家族を支え続けてくれる人こそ、最高の伴侶だったと思うようになります。
人は年齢を重ねるにつれて、価値観も、人生も、体も変わります。
それに合わせて、好きになるタイプも、自分に合う人の基準も、幸せだと感じる条件も変わっていきます。
結局、「どんな人が自分に合うのか」「誰となら幸せになれるのか」という問いに、簡単な答えはありません。
それは、一人ひとりが人生をかけて向き合うテーマなのです。
そして、その答えは人生を歩み終える頃になって、ようやく少し見えてくるのかもしれません。
もっとも、その答えさえ、もう一度人生をやり直したなら、また違うものになるのかもしれません。

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