
「良妻賢母」から「専門職の女性」へ──この30年で変わった男性の結婚観
この30年余りで、
男女の出会い方や恋愛、そして結婚の形は、まさに時代が変わったと言えるほど大きく変化しました。
わずか30年ほどの間に、これほどまで社会は変わるものなのかと、驚かされることがあります。
Aさんは1988年生まれの医師です。
病院を経営しており、自宅だけでなく、病院が入る5階建ての建物も所有しています。
地下にはフィットネスジムまで備え、自分自身の健康管理にも熱心です。
このような立派な息子を持つご家庭らしく、ご両親は真剣にお嫁さん探しをされています。
Aさんのお母様が希望されているのは、医師、あるいはそれに準ずる専門職の女性です。
最初は、「医師の家庭だから特別なのだろう」と思っていました。
しかし、実際はそうではありませんでした。
同じような職業の男性や、そのご両親の多くも、ほぼ同じ考えを持っていたのです。
できれば専門職の女性と出会いたい。
結婚相手には専門職の女性を希望している。
ただ、そのような出会いが少ないだけなのです。
30年以上前、私が結婚紹介の仕事を始めた頃は、今とはまったく違う時代でした。
当時、男性に「理想の結婚相手はどんな人ですか」と尋ねると、10人に3人以上が「専業主婦」や「良妻賢母」と答えていました。
家庭をしっかり支え、夫を支えてくれる女性。
それが、多くの男性にとって理想的な妻の姿だったのです。
それ以前の時代であれば、なおさらでした。
しかし、時代は大きく変わりました。
今では、「夫を陰で支える」という考え方そのものが、結婚相手を選ぶ基準からほとんど姿を消しています。
女性の社会進出が進んだからでしょうか。
社会全体が変化した結果なのでしょうか。
今では、専業主婦を希望する男性は100人に3人もいません。
経済力、職業、学歴、そして社会的な安定。
それらすべてが、結婚相手を選ぶ重要な条件になっています。
結婚する年齢も大きく変わりました。
1990年代初めまでは、女性が23〜24歳で結婚することは珍しくありませんでした。
しかし今では、33〜34歳で結婚することがごく自然になっています。
男性も以前は25〜27歳で結婚する人が多くいましたが、
今では35歳、36歳、37歳で結婚しても、決して遅いとは思われなくなりました。
社会は確かに発展しました。
生活は便利になり、暮らしは豊かになりました。
住環境も、以前とは比べものにならないほど向上しています。
それでも、結婚だけは以前より難しくなっています。
条件は増え、求められる基準は高くなり、
本当に相性の良い相手と出会うことは、ますます簡単ではなくなりました。
結婚は遅くなり、出生数は減り、家庭を築くこと自体が難しくなっています。
これを本当の意味で「発展」と呼べるのでしょうか。
結婚、パートナーとの出会い、そして家庭という視点から見れば、
私たちはむしろ後退しているのかもしれません。
この変化の先に、私たちはどのような未来を迎えるのでしょうか。

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